10月14日の日記

 

       植物も介護を応援していることを実感したケース。

 

    現在、当ステーションでは末期がんの看取り看護を5名実施している。

 

    その中で家に住む、猫、犬も看取り介護に参加していることを感じる

    時がある。猫も、犬も、ご主人様の急変を察し、今までにない行動を

    とり、心配している姿を見る時がある。

 

      ・今日も精神科の40代のSさんから、緊急訪問依頼があり訪問した。

     Sさんが可愛がっている猫が訪問看護の様子を、見に来た。

     いつもは訪問中にわざわざ猫が見に来ることはないのに、今日の

     この猫はSさんのことを心配しているのではないかと感じた。

 

      ・がん末期の1さんは、とても穏やかな、品のある女性の方である。

     ふらつく足でゆっくり、2階から下へ降りる時に

     「20年飼っていた猫が、この階段を一生懸命登っていたの、それを考え

      ると、私も頑張らなけれなならないと、思うの!」と、話しながら、

      階段をゆっくり降りていた。

    

      ・がん末期のFさんは美容師さん、9月上旬まで、仕事をしていた。

       気配りが素晴らしく、誰にでもが温かい、人間性が豊かなFさん。

       Fさんが毎日、美容院の前で手入れしていた、お花たちが綺麗に咲い

       ていた。綺麗に朝顔が二つ仲良く咲き、赤いバラがいくつも咲い

       ている。まるで、Fさんの人生の最期を激励しているようである。

 

       上記の話を私の主人にしたら、

            「植物も感情があるみたいだね!」

                                                           と、私に話した。

      この朝顔もバラも、Fさんに大事に育てられたのではないかと思った。

 

       看取りケアは、人生でかけがいのない家族がお亡くなりになるときの

      介護である。人生で最も大切な時に、看取り看護として関わらせていた

      だく私達は訪問看護師は、人生最期を迎える利用者様、それを支える

      家族が、悲しいけれど、新たな人生のスタートができるように、丁寧に

      看護していきたい。

        悲しいけれど、満足した看取りケアを達成できた時は、残された

        家族は、お亡くなりになる大切な人(利用者様)から、

      しっかり心のバトンを受けると、新たなスタートをきることができる。

                          と思うからです。

      

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                            関根京子